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ryuzeeによるブログ記事。不定期更新

アジャイルコーチングで学んだ78のこと

みなさんこんにちは。@ryuzeeです。

78 Things I Have Learned in 6 Years of Agile Coachingの記事が素晴らしいので、78個の項目を意訳にてご紹介します。 「私が6年間のアジャイルコーチングで学んだこと」というテーマでアジャイルに関する経験談がまとめられています。

  • アジャイルについて説明させてくれるように頼む人の数=アジャイルメンタルモデルの数±2
  • 分散した開発では各サイトのチームごとに愛とスクラムマスターが必要だ
  • フットボールテーブルはあなたの最良のアジャイルなツールのうちの1つかもしれない
  • 地理的分散はタイムゾーンの違い以上の問題がある。その場合はインフラのサポートが必要だ
  • ローカルのイベントやオンラインのメーリングリストやカンファレンスやカジュアルな集まり等を通じてアジャイルコミュニティに精力的に関わることには十分な価値がある。
  • プロダクトオーナーを持つことは譲れない
  • 積み荷崇拝スクラムを回避しなさい!
  • アジャイルチームには楽しさが必要だ
  • 最高のアジャイルチームと企業ができるかどうかは奉仕するリーダー次第だ
  • 本当にアジャイルな文化を持つことは、チームが独力で作ることができる以上のことだ
  • アジャイルな開発は、あなたが喜んで時間と費用を費やす場合のみ、費用の削減につなげることができる
  • アジャイルの醸成と拡大のための素晴らしいアプローチはリーンの「Flow Pull innovate guidance」だ
  • バーンダウンチャートはチームの完了へのコミットメントに関係しており、個人のパフォーマンスやタイムトラッキングに関係しているわけではない
  • あなたのスプリントバックログが製品価値の提供を反映していることを保証しよう
  • エスカレーションは継続的なプラクティスの改善においては、アジャイルでもリーンでも役に立たない
  • 成功のためには、あなたの上司から必要以上の小切手帳をもらってくる必要がある
  • 他のチームに拡大を試みる前に、あなたのアジャイルチームのプラクティスを醸成しなさい
  • スタンドアップミーティングの明確な終わりの印を持たないことは、問題の発生につながりやすい
  • Flowのリーンの原則は、アジャイルチームが彼らのプラクティスをしっかりさせるためのガイドをする
  • リリースのビジョンについて本当にコミットしたいなら、リリース計画ミーティングに全員同席させよう
  • コマンドコントロールのスクラムマスターはチームの知力を減らしてしまう
  • 同じ場所にいるチームは、分散しているチームに比べて、より簡単により早く、高いパフォーマンス、高い信頼を得られるようになる
  • 開発場所への訪問、IM、Skype、Facebook,Yammer、ビデオ会議、その他の技術を使った頻繁なコミュニケーションは分散チームが仲良くし、愛を感じることを助ける
  • アジャイルチームでは、チームが素晴らしくなり永続するために、健全な摩擦が起こる
  • ベロシティはチームのもので個人のものではない
  • 「かんばん」はチームが継続的に価値を流してることを測定する新しい指標となっているので、注意を払わなければならない
  • プロダクトオーナー不在もしくは多すぎるプロダクトオーナーは、アジャイル風になってしまう:優先順位や受け入れに際して定義可能な意思決定がない
  • プロダクト会議はステークホルダーを管理したり、バックログがひっかきまわされるのを最小化する効果的な方法だ
  • ストーリーポイントはチームがカレンダー時間やチームメンバー数とストーリーの複雑度、努力、疑問を分離するのを助ける
  • ストーリーはお互いに相対的なサイズを持っている。タスクだけが努力見積りを持っている
  • うまく書かれたストーリー(小さくて、役割に対する利点について書かれている)は嘘をつかない。要求は、内容がおおざっぱであるため、嘘をつくことがある
  • プロダクトバックログは常に優先順位付けする
  • プロダクトバックログはタスクリストではない。タスクはチームによる見積りと計画が終わって初めて登場する
  • アジャイルは、従業員のQOLを向上させる
  • 素晴らしいチームは協力的なメンバーから成り立っている
  • アジャイルは放置されてしまうメッセージは作らない
  • ペアプログラミングはチームの気づきとコードの完全性を向上させる
  • チームの完全なコミットメントを取る際は、同意をとるようにし、強制的な約束やコマンドコントロールはしない
  • 効果的なチームミーティングには仕組みと訓練が必要だ
  • アジャイルの価値と原則についてコミットしよう。あなたのプラクティスはそれに従うことになる
  • 透明性はアジャイルの長所であり、懲罰のためではない。
  • アジャイルとはコミットメントに関することであり、ツールに関することではない。ツールはチームのコミットメントとそれらの可視化をサポートする
  • 孤立状態で決定を下すプロダクトオーナーはアジャイルではない
  • アジャイルチームはストレス満載な場合でも敬意と思いやりを発揮する
  • ふりかえりをしないチームはアジャイルではない
  • ふりかえりは非難することではない
  • ふりかえりはプロセスとワーキングアグリーメントの継続的な改善をもたらす
  • もしチームのワーキングアグリーメントがないのであれば、すぐ作ろう
  • もしワーキングアグリーメントを壁に掲示してないなら、すぐ掲示しよう
  • ベロシティを知るまでは、あなたが使うキャパシティは積極的におさえるようにしなさい
  • アジャイルな経験をブログに投稿しなさい。あなたが思うより多くの人があなたの経験を聞きたがっています
  • テスト駆動開発は単によいコードを作るだけではない。よりうまく受け入れてもらうためのより良い会話の場を作ります
  • アジャイルアーキテクトとプロダクトオーナーはプロダクトバックログの順位付けのために、一緒に作業する
  • アジャイルチームにはリリーススケジュールのリズムに組み込んだ形で「hackathon」のようなブレイクを与えよう
  • キャパシティの利用状況が高いのは悪いことだ
  • 品質はみんなの責任だ
  • 素早く小さいインクリメントをすることは我々の作業について情報を与え、より早くフィーチャーのセットを生みだす
  • リーンは私のアジャイルランゲージに大きなインパクトをもたらした
  • 「一番の人を雇用する」という言葉はアジャイルにおいては陳腐だ
  • 賢く雇用し、安く雇用しない
  • 新たなメンバーを雇用する時は、チームの同意が必須だ
  • 5段階の計画を利用しよう。ビジョン、製品ロードマップ、リリース計画、イテレーション計画、そして日次計画だ。
  • リリース計画は私のお気に入りのアクティビティのひとつだ
  • チームと利害関係者は次のイテレーションを見通すためにリリースプランニングに出席する
  • FYI、よいブレインストーミングは大量のポストイットとノートと賢い人たちが必要だ
  • ファシリテーションスキルに注意を払え。あなたは意思決定を乗っ取ってはいけないし、他人にそうさせてもいけない
  • アジャイルミーティングを集中した、目的に沿った、タイムボックス化された状態に保ちなさい
  • アジャイルミーティングにおいては電子機器はOFFにしておこう。集中したミーティングは生産的で、時間通りに終わる。
  • アジャイルにおける最大のコストカットレバーは「優先順位付け」だ。
  • 新しいプラクティスを試すことを恐れるな。あなたのベロシティと品質は新しいプラクティスを導入したあなたに感謝することになるかもしれない。
  • アジャイルはソフトウェア以外にも有効だ。組織の内外で活用しよう
  • 古いツールは新しいトリックへの対応に立ちはだかっている。MS Projectはアジャイルへ進む道ではない。
  • チームのアイデンティティは重要だ。個人のヒーロー性は危険だ
  • ふりかえりにおける個人の感謝は、アジャイルチームの信頼を成長させる場を作るすばらしい方法だ
  • アジャイルへの成熟度は、CMMIのような成熟度モデルではない
  • アジャイルとウォーターフォールの論争は終わった。価値あるものを提供し続けることに注力しなさい
  • アジャイルはスピードをあげるために、スピードを落とすよう我々に要求する。
  • 私はアジャイルが大好きだ

アジャイルコーチングやトレーニングを提供しています

株式会社アトラクタでは、アジャイル開発に取り組むチーム向けのコーチングや、認定スクラムマスター研修などの各種トレーニングを提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。

詳細はこちら
  • スクラム実践者が知るべき97のこと
  • 著者/訳者:Gunther Verheyen / 吉羽龍太郎 原田騎郎 永瀬美穂
  • 出版社:オライリージャパン(2021-03-23)
  • 定価:¥ 2,640
  • スクラムはアジャイル開発のフレームワークですが、その実装は組織やチームのレベルに応じてさまざまです。本書はスクラムの実践において、さまざまな課題に対処してきた実践者が自らの経験や考え方を語るエッセイ集です。日本語書き下ろしコラムを追加で10本収録
  • プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける
  • 著者/訳者:Melissa Perri / 吉羽龍太郎
  • 出版社:オライリージャパン(2020-10-26)
  • 定価:¥ 2,640
  • プロダクト開発を作った機能の数やベロシティなどのアウトプットで計測すると、ビルドトラップと呼ばれる失敗に繋がります。本書ではいかにしてビルドトラップを避けて顧客に価値を届けるかを解説しています。
  • SCRUM BOOT CAMP THE BOOK 【増補改訂版】
  • 著者/訳者:西村直人 永瀬美穂 吉羽龍太郎
  • 出版社:翔泳社(2020-05-20)
  • 定価:¥ 2,640
  • スクラム初心者に向けて基本的な考え方の解説から始まり、プロジェクトでの実際の進め方やよく起こる問題への対応法まで幅広く解説。マンガと文章のセットでスクラムを短期間で理解できます。スクラムの概要を正しく理解したい人、もう一度おさらいしたい人にオススメ。
  • みんなでアジャイル ―変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた
  • 著者/訳者:Matt LeMay / 吉羽龍太郎、永瀬美穂、原田騎郎、有野雅士
  • 出版社:オライリージャパン(2020-3-19)
  • 定価:¥ 2,640
  • アジャイルで本当の意味での成果を出すには、開発チームだけでアジャイルに取り組むのではなく、組織全体がアジャイルになる必要があります。本書にはどうやってそれを実現するかのヒントが満載です
  • レガシーコードからの脱却 ―ソフトウェアの寿命を延ばし価値を高める9つのプラクティス
  • 著者/訳者:David Scott Bernstein / 吉羽龍太郎、永瀬美穂、原田騎郎、有野雅士
  • 出版社:オライリージャパン( 2019-9-18 )
  • 定価:¥ 3,132
  • レガシーコードになってから慌てるのではなく、日々レガシーコードを作らないようにするにはどうするか。その観点で、主にエクストリームプログラミングに由来する9つのプラクティスとその背後にある原則をわかりやすく説明しています。
  • Effective DevOps ―4本柱による持続可能な組織文化の育て方
  • 著者/訳者:Jennifer Davis、Ryn Daniels / 吉羽 龍太郎、長尾高弘
  • 出版社:オライリージャパン( 2018-3-24 )
  • 定価:¥ 3,888
  • 主にDevOpsの文化的な事柄に着目し、異なるゴールを持つチームが親和性を高め、矛盾する目標のバランスを取りながら最大限の力を発揮する方法を解説します
  • ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント
  • 著者/訳者:リチャード・シェリダン / 原田騎郎, 安井力, 吉羽龍太郎, 永瀬美穂, 川口恭伸
  • 出版社:翔泳社( 2016-12-20 )
  • 定価:¥ 1,944
  • 米国で何度も働きやすい職場として表彰を受けているメンローの創業者かつCEOであるリチャード・シェリダン氏が、職場に喜びをもたらす知恵や経営手法、より良い製品の作り方などを惜しみなく紹介しています
  • アジャイルコーチの道具箱 – 見える化の実例集
  • 著者/訳者:Jimmy Janlén / 原田騎郎, 吉羽龍太郎, 川口恭伸, 高江洲睦, 佐藤竜也
  • 出版社:Leanpub( 2016-04-12 )
  • 定価:$14.99
  • この本は、チームの協調とコミュニケーションを改善したり、行動を変えるための見える化の実例を集めたものです。96個(+2)の見える化の方法をそれぞれ1ページでイラストとともに解説しています。アジャイル開発かどうかに関係なくすぐに使えるカタログ集です
  • カンバン仕事術 ―チームではじめる見える化と改善
  • 著者/訳者:原田騎郎 安井力 吉羽龍太郎 角征典 高木正弘
  • 出版社:オライリージャパン( 2016-03-25 )
  • 定価:¥ 2,138
  • チームの仕事や課題を見える化する手法「カンバン」について、その導入から実践までを図とともにわかりやすく解説した書籍。カンバンの原則などの入門的な事柄から、サービスクラス、プロセスの改善など、一歩進んだ応用的な話題までを網羅的に解説します。
  • Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革“成功"ガイド
  • 著者/訳者:Ken Schwaber、Jeff Sutherland著、角征典、吉羽龍太郎、原田騎郎、川口恭伸訳
  • 出版社:アスキー・メディアワークス( 2013-03-08 )
  • 定価:¥ 1,680
  • スクラムの父であるジェフ・サザーランドとケン・シュエイバーによる著者の日本語版。ビジネス層、マネジメント層向けにソフトウェア開発プロセス変革の必要性やアジャイル型開発プロセスの優位性について説明
  • How to Change the World 〜チェンジ・マネジメント3.0〜
  • 著者/訳者:Jurgen Appelo, 前川哲次(翻訳), 川口恭伸(翻訳), 吉羽龍太郎(翻訳)
  • 出版社:達人出版会
  • 定価:500円
  • どうすれば自分たちの組織を変えられるだろう?それには、組織に変革を起こすチェンジ・マネジメントを学習することだ。アジャイルな組織でのマネージャーの役割を説いた『Management 3.0』の著者がコンパクトにまとめた変化のためのガイドブック