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ryuzeeによるブログ記事。不定期更新

スクラムがうまくいっている兆候

みなさんこんにちは。@ryuzeeです。

昨日Twitter上で@yujioramaさんから「これは成功すると思えたスクラム導入の兆しとか読んでみたいです!」という要望を頂いたので個人的な見解を書いてみたいと思います。 なお、僕は基本的に、技術力とかツールの話以前の話としてチームの態度や周りとの協調関係を重視しているので、主にそういう観点が多いことを念頭においておいてください。

プロダクトオーナー

  • プロダクトオーナーが明確なプロダクトバックログアイテムを書いている
  • 自分が書いたプロダクトバックログアイテムに責任をもっている。
  • 開発チームがプロダクトプロダクトバックログアイテムの中身についてプロダクトオーナーに確認できる
  • 開発チームが必要なときにはいつでもプロダクトオーナーにコンタクトできる
  • プロダクトオーナーが開発チームのそばにいる
  • プロダクトオーナーと開発チームが敵対関係でなく会話している
  • プロダクトオーナーが開発チームに達成の圧力をかけていない
  • プロダクトオーナーが開発チームの意見を聞いている
  • ステークホルダーがプロダクトオーナーを尊重している

開発チーム

  • デイリースクラムで開発チームは特定の誰かではなく開発チーム全体に向けて話している
  • 開発チームは困ったことがあったらすぐに開発チームや周りに相談している
  • 開発チームは困っている人がいたら助けている
  • メンバーが急病などで休んでも機能している
  • 次に何をしたらよいか?と指示を求めたりしない
  • 開発チームは頻繁にタスクの残時間を更新している
  • デイリースクラムまでにバーンダウンチャートを更新している
  • 開発チームは必要があればすぐに追加のタスクを起票している
  • 開発チームが頻繁に声をかけあっている
  • 隠し事をしていない
  • 悪い報告をしても責められない
  • 会社の役職や上下関係によって開発チーム内に上下関係ができたりしていない
  • これは誰々の作業という発言をしていない
  • ふりかえり(レトロスペクティブ)で出たアクションアイテムを開発チーム全員が知っている
  • ふりかえりで出たアクションアイテムを行動に移している
  • ふりかえりで出たアクションアイテムができているか確認している
  • ふりかえりを待つまでもなく改善できることを常時改善している
  • ふりかえりでみんなの意見がでる
  • ふりかえりの雰囲気が暗くない
  • ムダだとわかったことを放置していない
  • スクラムボードのレイアウトを自分たちのプロセスにあわせて必要に応じて変えている
  • スクラムボードが乱雑ではない
  • 各種会議の開始時間やタイムボックスが守られる
  • 持続可能なペースで仕事をしている
  • 毎スプリントごとに開発チームのやり方が変わっていっている
  • 作業場の居心地がよさそう
  • テストが壊れていたら、誰が作ったかに関係なく直している

スクラムマスター

  • 開発チームに指示をしないで、開発チーム自身での決定を促している
  • 障害事項、妨害事項を解決している
  • 開発チームへのファシリテーションやコーチングをしている
  • 会議等で主導権をもっていない
  • 開発チームの雑用を積極的にこなしている
  • プロダクトオーナー、開発チーム、ステークホルダーのコミュニケーションを促している

アジャイルコーチングやトレーニングを提供しています

株式会社アトラクタでは、アジャイル開発に取り組むチーム向けのコーチングや、認定スクラムマスター研修などの各種トレーニングを提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。

詳細はこちら
  • スクラム実践者が知るべき97のこと
  • 著者/訳者:Gunther Verheyen / 吉羽龍太郎 原田騎郎 永瀬美穂
  • 出版社:オライリージャパン(2021-03-23)
  • 定価:¥ 2,640
  • スクラムはアジャイル開発のフレームワークですが、その実装は組織やチームのレベルに応じてさまざまです。本書はスクラムの実践において、さまざまな課題に対処してきた実践者が自らの経験や考え方を語るエッセイ集です。日本語書き下ろしコラムを追加で10本収録
  • プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける
  • 著者/訳者:Melissa Perri / 吉羽龍太郎
  • 出版社:オライリージャパン(2020-10-26)
  • 定価:¥ 2,640
  • プロダクト開発を作った機能の数やベロシティなどのアウトプットで計測すると、ビルドトラップと呼ばれる失敗に繋がります。本書ではいかにしてビルドトラップを避けて顧客に価値を届けるかを解説しています。
  • SCRUM BOOT CAMP THE BOOK 【増補改訂版】
  • 著者/訳者:西村直人 永瀬美穂 吉羽龍太郎
  • 出版社:翔泳社(2020-05-20)
  • 定価:¥ 2,640
  • スクラム初心者に向けて基本的な考え方の解説から始まり、プロジェクトでの実際の進め方やよく起こる問題への対応法まで幅広く解説。マンガと文章のセットでスクラムを短期間で理解できます。スクラムの概要を正しく理解したい人、もう一度おさらいしたい人にオススメ。
  • みんなでアジャイル ―変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた
  • 著者/訳者:Matt LeMay / 吉羽龍太郎、永瀬美穂、原田騎郎、有野雅士
  • 出版社:オライリージャパン(2020-3-19)
  • 定価:¥ 2,640
  • アジャイルで本当の意味での成果を出すには、開発チームだけでアジャイルに取り組むのではなく、組織全体がアジャイルになる必要があります。本書にはどうやってそれを実現するかのヒントが満載です
  • レガシーコードからの脱却 ―ソフトウェアの寿命を延ばし価値を高める9つのプラクティス
  • 著者/訳者:David Scott Bernstein / 吉羽龍太郎、永瀬美穂、原田騎郎、有野雅士
  • 出版社:オライリージャパン( 2019-9-18 )
  • 定価:¥ 3,132
  • レガシーコードになってから慌てるのではなく、日々レガシーコードを作らないようにするにはどうするか。その観点で、主にエクストリームプログラミングに由来する9つのプラクティスとその背後にある原則をわかりやすく説明しています。
  • Effective DevOps ―4本柱による持続可能な組織文化の育て方
  • 著者/訳者:Jennifer Davis、Ryn Daniels / 吉羽 龍太郎、長尾高弘
  • 出版社:オライリージャパン( 2018-3-24 )
  • 定価:¥ 3,888
  • 主にDevOpsの文化的な事柄に着目し、異なるゴールを持つチームが親和性を高め、矛盾する目標のバランスを取りながら最大限の力を発揮する方法を解説します
  • ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント
  • 著者/訳者:リチャード・シェリダン / 原田騎郎, 安井力, 吉羽龍太郎, 永瀬美穂, 川口恭伸
  • 出版社:翔泳社( 2016-12-20 )
  • 定価:¥ 1,944
  • 米国で何度も働きやすい職場として表彰を受けているメンローの創業者かつCEOであるリチャード・シェリダン氏が、職場に喜びをもたらす知恵や経営手法、より良い製品の作り方などを惜しみなく紹介しています
  • アジャイルコーチの道具箱 – 見える化の実例集
  • 著者/訳者:Jimmy Janlén / 原田騎郎, 吉羽龍太郎, 川口恭伸, 高江洲睦, 佐藤竜也
  • 出版社:Leanpub( 2016-04-12 )
  • 定価:$14.99
  • この本は、チームの協調とコミュニケーションを改善したり、行動を変えるための見える化の実例を集めたものです。96個(+2)の見える化の方法をそれぞれ1ページでイラストとともに解説しています。アジャイル開発かどうかに関係なくすぐに使えるカタログ集です
  • カンバン仕事術 ―チームではじめる見える化と改善
  • 著者/訳者:原田騎郎 安井力 吉羽龍太郎 角征典 高木正弘
  • 出版社:オライリージャパン( 2016-03-25 )
  • 定価:¥ 2,138
  • チームの仕事や課題を見える化する手法「カンバン」について、その導入から実践までを図とともにわかりやすく解説した書籍。カンバンの原則などの入門的な事柄から、サービスクラス、プロセスの改善など、一歩進んだ応用的な話題までを網羅的に解説します。
  • Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革“成功"ガイド
  • 著者/訳者:Ken Schwaber、Jeff Sutherland著、角征典、吉羽龍太郎、原田騎郎、川口恭伸訳
  • 出版社:アスキー・メディアワークス( 2013-03-08 )
  • 定価:¥ 1,680
  • スクラムの父であるジェフ・サザーランドとケン・シュエイバーによる著者の日本語版。ビジネス層、マネジメント層向けにソフトウェア開発プロセス変革の必要性やアジャイル型開発プロセスの優位性について説明
  • How to Change the World 〜チェンジ・マネジメント3.0〜
  • 著者/訳者:Jurgen Appelo, 前川哲次(翻訳), 川口恭伸(翻訳), 吉羽龍太郎(翻訳)
  • 出版社:達人出版会
  • 定価:500円
  • どうすれば自分たちの組織を変えられるだろう?それには、組織に変革を起こすチェンジ・マネジメントを学習することだ。アジャイルな組織でのマネージャーの役割を説いた『Management 3.0』の著者がコンパクトにまとめた変化のためのガイドブック