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1月 7th, 2009 書評 none Comments

法律より怖い「会社の掟」―不祥事が続く5つの理由 (講談社現代新書 1939)

著者/訳者:稲垣 重雄

出版社:講談社( 2008-04-18 )

定価:¥ 735

Amazon価格:¥ 735

新書 ( 200 ページ )

ISBN-10 : 4062879395

ISBN-13 : 9784062879392


なんとなく興味があったので買ってみた。もともと法律家を志していた時期もあり、法律関係は好きだ。

中身だが、法律と会社の規範との関係を色々探るものなのかなぁと思っていたが、実はCSRの本に近い。書いてあることは良いが、若干中身が発散気味かなぁという気はしないでもない。1時間くらいで読めるので、さらっと読む分には悪くはないでしょう。

以下読書メモ。

  • この本の肝はP84~P86。ここで不祥事が続く5つの理由が書かれている。
  • 5つとは、(1)日本人と法の関係、(2)日本人が対人関係を重視する関係的主体であり、絶対的主体でないこと、(3)あらゆる組織が共同体化すること、(4)「会社の掟」が存在すること、(5)社会に価値を提供できる企業が永続するのだが、永続するために価値を提供しようとしており、目的と手段が逆転していること
  • (1)については、日本の近代法成立の経緯と日本人が立法に関する当事者意識がないこと
  • (2)は価値観が相手によって代わってしまうという国民性(白いものが黒になりえる)
  • (3)は共同体化することで村八分を恐れ、身内の恥はさらさない習慣になっていること
  • (4)は会社の中での経営者や上司からの繰り返しの言動や態度による「見えない法」が従業員にとって優先されてしまうこと
  • (5)は資本主義社会の宿命でもあるが、組織が大きくなると、価値ではなく存続に主眼が置かれてしまう、ということだ。
  • P114からの近江商人の「三方よし」は「経済活動の社会性」「共生・協働」「勤勉・努力」の3つの軸から構成され、松下幸之助や本田宗一郎らも同じ考えを持っていた。
  • CSRは端的に言えば、「正しく儲けている」ことを問うことだ。
  • 「良い会社というのは当たり前のことを当たり前にできる会社のことだ」(資生堂福原会長(当時))
  • 会社の説明遂行責任と会社共同体として外に恥をさらさないという習性が相反しているため、なんらかのシステムが必要ではないか。
  • テキサス・インスツルメント社のエシックス・カード。これは良い。以下本書P178より引用
    もし判断にまよったら/「それ」は法律に触れないだろうか/それはTIの価値基準にあっているだろうか/「それ」をすると良くないと感じないだろうか/「それ」が新聞に載ったらどう映るだろうか/「それ」が正しくないと分かっているのにやっていないだろうか

  • 「品質は経営トップによって決まる」(ヘミング博士)

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