アジャイルFAQ

アジャイルやスクラムに関するよくある質問
FAQ一覧
Q. そもそも「意欲に満ちた人」を集めてチームを作ること自体が難しいんですが、どうしたらいいですか?
Q. スクラムマスターをAIにやってもらうことはできますか?
Q. 見積もれないプロダクトバックログアイテムがあるときはどうすればいいですか?
Q. ステークホルダーとの調整はすべてプロダクトオーナーがやるのでしょうか
Q. 開発者からイベントのせいで開発できる時間が減ってしまうと言われますがどうしたらいいですか
Q. なぜプロダクトバックログアイテムが多すぎるとよくないのですか
Q. スクラムチームのメンバーを入れ替えるときに気をつけることは何ですか?
Q. スプリントレビューにステークホルダーが参加していますが、あまり反応やフィードバックがありません。どうしたらよいでしょうか?
Q. スクラムでは「成果物」ではなく「作成物」と呼ぶのはなぜですか?
Q. 初期の段階でいつリリースできるかを予測するのにストーリーポイントは使えますか?
Q. プロダクトバックログにおける優先順位と順番の違いは何ですか?
Q. プロダクトオーナーは開発しているプロダクトの技術的な知識をどこまで持つべきですか?
Q. スクラムマスターはデイリースクラムに参加しますか?
Q. リモートでアジャイル開発できますか?注意点があれば教えてください
Q. 年末年始やお盆などの長期休暇がある場合はスプリントを長くしてもよいですか?
Q. プロダクトオーナーが会議や休暇で不在のときはスプリントの長さを変えてもよいですか?
Q. アジャイルにおいて、チームが機能しているというのはどういう状態ですか?
Q. プロダクトゴールが導入された理由は何ですか?
Q. スクラムマスターの仕事はどう管理したらよいですか?
Q. 画面のデザインやレイアウトなどの標準化は最初のスプリントより前に行いますか?
Q. スクラムガイドでは「役割」から「責任」という表現に変わりましたがなぜですか?
Q. 受託開発では発注者がプロダクトオーナーになるのでしょうか?
Q. なぜ完成していないプロダクトバックログアイテムをスプリントレビューで披露してはいけないのですか?
Q. スプリントゴールはどのように設定しますか?
Q. プロダクトオーナーはなぜ複数人ではいけないのですか
Q. スクラムでは3つの責任しかありませんが、デザイナーやQAはどう扱えばいいですか
Q. 既存のスクラムチームに新たにスクラムマスターとして参画したら、まず何をすればいいですか?
Q. ウォーターフォールで要件定義まで行い、その後スクラムで開発することはできますか?
Q. ベロシティの目標値を設定する是非について教えてください
Q. 他のチームとストーリーポイントやベロシティを比較できますか?
Q. スクラムマスターとしてスクラムチームに働きかけるときに気をつけることは何ですか?
Q. スプリントゴールを達成できたかどうかは、いつ誰が確認するのですか?
Q. プロダクトバックログアイテムが完成したあとに、見積りが適正だったかを確認して修正することに意味はありますか
Q. スクラムマスターをローテーションするのはありですか
Q. ストーリーポイントと時間を変換するのはなぜよくないのですか
Q. スクラムチーム内にマネージャー(評価者)がいてもいいですか
Q. プロダクトバックログアイテムはいつ見積もればいいですか?
Q. 社内でアジャイル開発標準を作るときの注意点を教えてください
Q. ベロシティの活用方法を教えてください
Q. スクラムではイベントの司会やファシリテーションは誰がやりますか?
Q. スクラムにおいて開発者を社外から集めるとどんな問題がありますか?
Q. スクラムの自己組織化と自己管理の違いは何ですか?
Q. スクラムチームの分割を検討していますが、どういう点を考慮すればいいですか?
Q. スクラムはソフトウェアにしか適用できませんか?
Q. 認定スクラムマスター試験の過去問は公開されていますか?
Q. デイリースクラムで問題に言及しないのですがどうしたらいいですか?
Q. デイリースクラムは1日のどのタイミングでやるのがいいですか?
Q. スクラムチームの開発者は複数チームを兼務してもいいですか?
Q. スクラム未経験者がチームに加わるときに、どうオンボーディングするとよいでしょうか?
Q. 過去のスクラムガイドはどこから入手できますか?
Q. スクラムマスターとして会話の少ないリモートチームにはどう声をかけるといいですか?
Q. スプリント中の障害や割り込みはどう管理すればいいでしょうか?
Q. スプリントプランニングでのタスク分割は全員で行うのでしょうか?
Q. スクラムチーム外と技術的な調整をするのは誰ですか?
Q. なぜスプリントレビューでインクリメントを提示することが重要なのですか?
Q. スプリントゴールの達成が厳しそうになったらどうしたらいいですか?
Q. プロダクトマネージャーとプロダクトオーナーは別のものですか?
Q. 完成の定義と受け入れ基準の違いは何ですか?
Q. 期日までにリリースできるかどうかはどうすれば分かりますか?
Q. アジャイルやスクラムでお勧めの書籍を教えてください
Q. 最初のスプリントを開始するまでに何を準備しておくといいですか?
Q. スクラムマスターの仕事にはどのようなものがありますか?
Q. 開発者のなかにリーダーを置くのは良くないのですか?
Q. プロダクトオーナーとスクラムマスターが分かれているのはなぜですか?
Q. なぜスクラムが広く浸透しているのですか?他の手法と比べて優れた点があるのですか?
Q. 新たに開発者が増えたときにどうフォローすればいいですか?
Q. インクリメントに対するステークホルダーの承認はいつどうやって取ればいいですか?
Q. 画面デザインやエラーメッセージはプロダクトオーナーが決めるのですか?
Q. スクラムではデータベースのテーブル設計はいつ行いますか?
Q. プロダクトバックログアイテムを分割するのは誰ですか?
Q. デイリースクラムがスクラムマスターへの進捗報告になってしまうのですが、どうしたらいいですか?
Q. プロダクトゴールを途中で変更することはありますか?
Q. スプリントレビューに誰を呼べばいいですか?
Q. ステークホルダーからマイルストーンや計画を立てろと言われますが、どうしたらいいですか?
Q. プロダクトバックログアイテムがたくさんあって整理に時間がかかるのですが、どうしたらいいですか?
Q. プロダクトオーナーはどのような人が適任ですか?
Q. スクラムでは誰が進捗を管理しますか?
Q. 初回リリース後に発生する運用系のタスクは別のチームに任せるのですか?
Q. 初期の段階ですべてのプロダクトバックログアイテムを詳細に洗い出すのですか?
Q. スプリントゴールは複数設定してもいいですか?
Q. スプリントの時間が余ったらどうしたらいいですか?
Q. 認定スクラムマスターの資格の更新方法を教えてください
Q. 複数プロダクトのプロダクトオーナーを兼任することはできますか?
Q. スクラムマスターには技術的な知識が必要ですか?
Q. 開発者全員が各プロダクトバックログアイテムの実現イメージを共有するのが望ましいですか?
Q. 結合とバグ修正がスプリント終盤に集中するのですがどうしたらいいですか?
Q. 予算はどうやって決めればいいですか?
Q. 開発者にスキルの低い人がいる場合どう扱えばいいですか?
Q. プロダクトバックログ管理ツールは何がおすすめですか?
Q. プロダクトオーナーに学習やリファクタリングを提案しても、機能開発を優先されてしまうんですが?
Q. なぜスプリント期間は一定なんですか?
Q. スプリントレトロスペクティブではスクラムマスターがファシリテーションするのですか?
Q. スプリントプランニングにとても時間がかかるのですが、どうしたらいいですか?
Q. スプリントで緊急事態が発生した場合、どうしたらいいですか?
Q. スプリントで何も完成しなかった場合スプリントレビューをキャンセルしてもいいですか?
Q. スプリントゴールに合わないものはプロダクトバックログから選ばず、実現の順番が前後することもありますか?
Q. Tシャツサイズ見積りをどうベロシティに変換するのですか?
Q. アジャイル開発での一般的な品質指標の考え方はありますか?
Q. スクラムマスターに向いているのはどんな人ですか?
Q. スクラムではスプリントごとにリリースが必要ですか?
Q. スクラムマスター資格の認定団体の違いを教えてください
Q. スクラムを部分的に取り入れてもいいですか?
Q. プロダクトオーナーとスクラムマスターを兼任していいですか?
Q. ログインや共通処理はいつ作ればいいですか?
Q. プロダクトバックログアイテムの分割の指針について教えてください
Q. プロダクトバックログアイテムのフォーマットや含めた方がいい項目を教えてください
Q. 着手したもののスプリント中に完成しなかったプロダクトバックログアイテムはどう扱えばいいですか?
Q. デイリースクラムが15分で終わらないのですが、どうしたらいいですか?
Q. 初めてのスクラムでは、スプリント期間はどれくらいがおすすめですか?スプリント期間を決める上でのポイントはありますか?
Q. 新しいプロダクトの開発を始めるとき、技術的な調査も含めて長い時間がかかるように思うのですが、調査が終わってからスプリントを開始するのですか?
Q. プロダクトオーナーが強い場合、弱い場合にどういうことが起こりますか?
Q. イベントを固定するということはイベント日には休暇が取れないように思うのですが、どうしたらいいですか?
Q. プロダクトオーナーは1人だと単一障害点になると思うのですが、なにか対策しますか?
Q. 複数チームのスクラムマスターをしているとき、すべてのチームのイベントに全部参加しなければいけませんか?
Q. スクラムマスターはスクラムチームには必ず1人で2人以上はダメですか?
Q. スクラムチームメンバの評価はどのようにすべきですか?よくある個人の目標管理制度とどう組み合わせるのですか?
Q. スクラムチームのマネジメントに有効な評価指標は何ですか?
Q. スクラムチームを持つマネージャーの役割として、従来のマネジメントと大きく異なる点はありますか?
Q. スプリントプランニングで「熟練チームはタスクを時間見積りしないこともある」そうですが、どのようにしてスプリント中に進捗を確認するのですか?
Q. Google、Microsoft、Amazonなどでも、大規模システムはウォーターフォールで進めているのではないですか?
Q. 要件定義や設計だけを行うスプリント、テストだけを行うスプリントというのはダメですか?
Q. 以前のスプリントで作成したインクリメントにバグを発見した場合には、修正はどのように扱えばいいですか?
Q. スプリントプランニングやレトロスペクティブで、スクラムチーム内の議論についていけないメンバーがいた場合、どうしたらいいですか?
Q. プロダクトバックログの見積りについて、規模や工数を算出する時にどんな方法を使えばいいですか?
Q. スプリントの長さは固定ですが、祝祭日があって営業日が減る場合はどうしたらいいですか?
Q. スクラムの開発者はクロスファンクショナルだと思いますが、そんな優秀な人たちならウォーターフォールでもうまくいくのではないですか?
Q. 請負契約でアジャイル開発を進めるコツを教えてください
Q. 1つのプロダクトバックログアイテムが大きくて1スプリントでは作れません。複数スプリントにまたいで開発していいですか?
Q. リファクタリングはプロダクトバックログやタスクに入れた方がいいですか?それとも各自が定常的に実施すればいいですか?
Q. 各スプリントで回帰テストをすると大変なのですがどうしたらいいですか?
Q. アジャイル開発の経験者を採用したいのですが、面接でどんな質問をすればいいですか?
Q. プロダクトバックログの上位のアイテムの詳細化をスプリント外で他のチームがやってもいいですか?
Q. 顧客や上司、社内の関係部門がウォーターフォール型の報告を求めるのですがどうしたらいいですか?
Q. アジャイル開発において、ドキュメント作成の一般的な指針を教えてください
アジャイル開発チーム向けのコーチングや、技術顧問、Scrum Alliance認定スクラムマスター研修などのトレーニングを提供しています。お気軽にご相談ください(初回相談無料)

そもそも「意欲に満ちた人」を集めてチームを作ること自体が難しいんですが、どうしたらいいですか?

アジャイルマニフェストの背後にある12の原則には、「意欲に満ちた人々を集めてプロジェクトを構成します。環境と支援を与え仕事が無事終わるまで彼らを信頼します」という記述があります。しかし現実の組織においては、会社都合やスキルの一致度合いなどでチームへのアサインが行われたり、人数や能力が不足している場合は外部から人を連れてきたりするため、「意欲に満ちた人」を揃えるのは簡単ではありません。

とはいえ、プロダクトで成功するためには、良いチームを実現することが不可欠です。以下でいくつかヒントを紹介します。

魅力的なゴールを設定する

「こんなもん作ってどうすんだ?」「こんなことをして何の意味があるの?」みたいなプロダクトやゴールでは、意欲を持つのは難しいです。 ゴールに魅力を感じなかったり賛同できなかったりする場合、チームのメンバーは自己の利益を最大化することだけを目的にします。たとえば、会社の目標設定の数値だけ達成するとか、自分が興味のある技術を習得するといったものです。このような状況ではメンバー同士の協力関係も限定的になります。 上から降ってきたよくわからないゴールに、適当に集められた人たちで取り組むというのは勝ち目のない無駄な投資です。

意欲を下げることをしない

「意欲を上げる唯一の方法は、意欲を下げることをしない」です。 最初から意欲が全然ない人というのは稀です。多くの場合、自身が意欲を発揮しようとしたが否定されたり、周りから賛同が得られなかったりといった体験が何度も重なったことによって、「意欲を発揮しようとする行動がムダ」であると学習した結果です。いわゆる学習性無気力と呼ばれるものに由来します。 このような状況を解決するには、意欲を下げるようなことをしないところから始める必要があります。たとえば、チーム外からの干渉、介入、指示、命令をなくし、チーム自身で物事を決めさせるようにします(スクラムで言うところの自己管理です。いつ、誰が、何を、どうやってやるかはチーム自身で決めます)。そうやって自分たちの責任で自分たちが行なったことの結果を見ていくことで改善されます。

実は意欲の有無を見分けるのは難しい

複雑な問題に取り組んでいるときは、実際のところ誰が意欲的に働いていて、誰がそうでないかを見分けるのは容易ではありません。 チームの外側からは尚更です。 設計について深く考え込んでいるプログラマーと、何も考えずにぼーっとしているプログラマーは、外から見ても区別はつきません。 メンバーの意欲が低いというのは、表面的な事象をもとにした「意見」に過ぎません。 しかしそれが事実のように扱われてしまうと、間違った対応が行われ、状況が悪化することもあります。意見と事実は明確に切り分けてみましょう。 また、ソフトウェア開発はチームスポーツなので、個人に焦点を当てる前に、チームに焦点を当て、チームとしてどう問題に取り組むかを改善してみるとよいでしょう。

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