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スプリントゴールを達成するために残業してもよいですか?
原則としておすすめしません。
残業を前提にスプリントゴールを達成するようなやり方は、スクラムの根底にある考え方と相反します。
アジャイルマニフェストの12原則のひとつに以下があります。
アジャイル・プロセスは持続可能な開発を促進します。一定のペースを継続的に維持できるようにしなければなりません
残業を頻繁に行うのは、持続可能とは言えません。
なぜ残業で帳尻を合わせるのが問題なのか
スプリントゴールを達成するための残業には、複数の問題があります。
- チームの実力が見えなくなる
- 残業でカバーした結果を使ってしまうと、「通常の時間でどこまでできるチームなのか」が分からなくなります。その結果、次のスプリント以降も無理な計画が立てがちになります。
- 外部に誤った期待を与えてしまう
- 無理をして達成した結果が「普通のペース」だとステークホルダーに誤解されると、それをもとにした期待値になったり、ビジネス上の計画が設定されたりしてしまいます。
- パフォーマンスやモチベーションに悪影響を及ぼす
- 長期的には集中力や判断力を下げ(家庭の平和も乱し)、結果としてスクラムチーム全体のパフォーマンスを落とします。
最初の2つは透明性が阻害されているとも言えます。
スクラムでは「残業してはいけない」のか?
スクラムガイドでは、1スプリントでの開発時間の上限は定めていません(エクストリームプログラミングでは週40時間労働がプラクティスとして決められています)。
そのため、状況によっては例外的に残業することは否定しません。
たとえば、一時的な対応や、「ここぞ」という場面での切り札としての残業は、スクラムチーム全員が納得しているのであれば構いません(ただし空気を読んで「納得しているふりをする」可能性はあります。ゴールが不明瞭なチームだと起こりがちです)。
しかし、残業を前提として計画を立ててはいけません。
根本的な課題は計画やゴールにある
残業が発生しているとき、本当に見直すべきなのは次のような点であることがほとんどです。
- スプリントゴールがスコープになっている(「全部終わらせる」になっている)
- チームの能力やキャパシティに対して、(できもしないのに)欲張りすぎている
- スクラムチームの外側から期日やスコープに対してプレッシャーをかけられている
- 割り込みや想定外の作業を織り込めていない
これらはゴール志向でないことの兆候でもあります。
検査と適応で対処する
「なぜ残業が必要になったのか」はチームで検査し、根本的な原因を見つけて適応してください。 プロダクト開発は長く続きます。持続可能であることは極めて重要です。
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- 単行本(ソフトカバー):288ページ
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